アメリカン・コメディ好きの部屋

アメリカのコメディとコメディアンが好きです。時間がある時に更新します。

「バチェラー」のパロディドラマ「バーニング・ラブ」を借りて観た

「バチェラー・ジャパン」好きの私に

「バチェラーのパロディドラマがあるんです」と

教えてくれた人がいて、そのパロディドラマを先日、借りて観た。

 

そのドラマは「バーニング・ラブ」と言うアメリカの映像作品で、

ケン・マリーノと言うコメディアンが出演、監督をし、

ケンの奥さんのエリカ・オーヤマ(日系人)が脚本を書いているそうで、

エミー賞にもノミネートされていた作品だった。

調べてみたところ、3部作になっているのだが、

シリーズの最初の作品「バーニング・ラブ」は配信されておらず、

続編の「バーニング・ラブ シーズン2」と

「バーニング・ラブ 賞金王は誰だ」のふたつしか配信されていなかった。

オールシネマに作品のリンクがあるので、何らかの形で日本での配信、

公開があったはずなのだが、私が知った時には、シーズン1の

配信期限がすでに切れていたのであろう。残念である。

私はTSUTAYAで借りたが、アマゾンプライムほか、

数カ所で配信されているようだ。

(ちなみに、アマゾンはTSUTAYAよりレンタル料金が安かった)

 

www.allcinema.net

ケン・マリーノは日本であまり馴染みがないと思うが、

アントマン』主演のポール・ラッドとよく共演していて、

「ブルックリン99」に出ているジョー・ロー・トゥルリオと

一緒に仕事をしていた俳優兼コメディアンである。

日本では、映画『バッド・マイロ!』の主演俳優と言うのが

一番わかりやすいかもしれない。

 

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ポール・ラッドが出ているDVDスルー作品には、

ケン・マリーノがかつて出演していたMTVのコメディ番組「The State」の

出演者が関わっていることが多く、私は「The State」は観たことがないが、

「バーニング・ラブ」の存在を教えてくれた人は、この番組を観ていたそうである。

 

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話はそれるが、ポール・ラッドが主演の未公開映画で

私が大好きな『僕たちの奉仕活動』を監督したのが、この

「The State」に出演していたデビッド・ウェイン。

またNetflixで配信されている「ウェット・ホット・アメリカン・サマー」も

彼の監督で、これには、前述のケン・マリーノやポール・ラッド

エイミー・ポーラー、ジャニーン・ガラファロなど、

豪華なメンバーが出演している。

 

もうひとつ、デビッド・ウェインの監督作品で、ポール・ラッドの未公開映画に、

『ラブコメ処方箋 甘い恋のつくり方』と言う作品があるのだが、

ブコメ映画によくあるシチュエーションをパロディにした

ナンセンスコメディ。(多分『ユー・ガット・メイル』を下敷きにしている)

しょうもない脱力系のギャグや、子供っぽい下ネタなどが多く

ボケっぱなしで、誰もツッコまない所が持ち味のような気がする。

この映画の中で私が一番、気に入ったギャグは、

本屋でヒロインが「私、フィクションが好きなの」と言うもの。

これは、よくいる「フィクションは作り話だからノンフィクションしか読まない」

と言う人をからかったもので、地味だが好きなギャグである。

 

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話を「バーニング・ラブ」に戻すと、「バーニング・ラブ シーズン2」は

「バチェラー」ではなく、「バチェロレッテ」のパロディ。

ケン・マリーノがバチェラーだった「バーニング・ラブ シーズン1」で

落ちた女性がバチェロレッテになるという、つながり方をしている。

一人の女性を、大勢の男性が奪い合うパターンになっているが、

彼女が一番お気に入りの男性が、彼女の事を全く好きではなく、

途中でリタイアしたりするのが面白い。

主役のバチェロレッテを演じる女優さんは、

ジューン・ダイアン・ラファエルという人らしく、

出演作一覧を観ると、知ってる作品に出ていたが、記憶になかった。

美人ではあるものの、妙に圧が強いキャラクターをうまく演じている。

(追記:2020年の1月に劇場公開された

『ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋』で

ジューンさんはシャーリーズ・セロンの演じる国務長官のスタッフ

という重要な役を演じていた。ほぼ出ずっぱり。面白かった)

 

 

「バーニング・ラブ」のシーズン3である

「バーニング・ラブ 賞金王は誰だ」は今までの出演者が

男女ペアになって勝ち抜けする話で、まず賞金の額が900ドル(約10万円)

と言うところが、ジョークになっている。

途中でライバルを殺そうとする出演者が出てくるが、

「殺人はルール違反です」と言われて退場させられたり(当たり前)

スケスケTシャツコンテストを、女性ではなく男性がやらされたりと、

わかりやすいギャグが多くて、面白かった。

 

「バーニング・ラブ シーズン2」「〜賞金王は誰だ」には、

「ブルックリン99」のジョー・ロー・トゥルリオ以外に

パキスタン人のコメディアン、クメイル・ナンジアニ

(映画『ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ』主演、

ドラマ「シリコン・バレー」のメイン・キャスト)や、

アダム・スコット(ドラマ「ビッグ・リトル・ライズ」出演、

映画『LIFE!』での嫌味な上司役など)も出ていて、

アメリカン・コメディ好きには嬉しいドラマであった。

 

まったくの余談だが、アダム・スコットが悪魔役で出ているドラマの

「グッド・プレイス」のシーズン1のEP8、アダムが初登場したシーンで

「バチェラー観たいから、あと30分で地獄に帰る」と言う

セリフがあって笑った事がある。低俗だけれど愛されている、

それが、アメリカのリアリティショーなのであろう。

 

さらなる余談として、アダム・スコットは「バチェロレッテ」を

観るのが好き、とトークショーで語ってる動画があったので、貼っておく。


Adam Scott LOVES Watching "The Bachelorette" - CONAN on TBS