アメリカン・コメディ好きの部屋

アメリカのコメディとコメディアンが好きです。時間がある時に更新します。

バチェラー・ジャパン雑感

先日、バチェラー好きの友達に会いまして、シーズン5についての感想を聞きました。友達曰く「西山さんは典型的な浮気される女性。自分は大内さんを応援してたし、今回のが今までのシーズンで一番良かった。感動した」との事でした。

 

私は西山推しでしたが、「男性からしたら色気を感じる会話が無いし、本人も女性としての自信の無さをごまかしてる感じ」と言うような意見で、確かにそれはありますね。長谷川さんについては「普通の男性っぽい、普通の恋愛っぽいのが良かった」との事。私はそこが物足りなかったですが、それを面白いと思う人もいるのは分かります。

 

話は変わりますが、コウコウさん、離婚の危機と言う記事が出てました。

news.yahoo.co.jp

記事の内容がどこまで本当かは分かりませんが、番組視聴者として、コウコウさんは番組の最中、秋倉さんよりのんちゃんの事が気に入ってた気がするので、最初から秋倉さんは不利だったと思うんですよね。

のんちゃんとコウコウさんの相性は大して良くないと思いますが、コウコウさん的には「一番気に入ってた相手に振られた直後、別の相手を選ばなければいけない」という状況だった気がします。つまり、未練があるのに無理矢理選んだ感じ。

 

シーズン3のシンヤさんも「恵が本命なのに、水田さんを無理矢理選んで、すぐ破局」となってますし、やはり「自分がその時一番好きになった相手」を選べなかったとなると、美人だろうが性格が良かろうが、相手を大事にできないのではないでしょうか。

 

婚活でよく言われる事があります。「最初に出会った人が一番良かった」。つまり、最初は、自分も若くて条件が今より良かったのに、ピンとこなくて様子見で断ってしまった。しかし、何人もお見合いを繰り返していき、上手くいかなかった場合、比較対象ができて、過去の相手が良かったと感じてしまう現象の事です。

 

バチェラーは男性1人に対し、女性が10人以上いて、タダでさえ目移りしてしまう場です。「絶対この人が一番だ!」と思える場合は良いですが、消去法で残ってしまった場合は、辛いですよね。コウコウさんは番組中で「世界が敵になっても、味方になってほしい」と言うような事を言ってましたが、奥さんに自分の味方になって欲しければ、大事にしないとダメでしょう。今は離婚も多いですから、大事にできないなら別れる事も仕方ないですね。

『バービー』観た。コメディ映画としては面白かったが、モヤモヤした

8月に公開されてから、タイミングが合わず観ていなかった『バービー』を観た。コメディ映画としては面白かったが、ちょっとモヤモヤが残る作品だった。以下、長文ネタバレ感想になります。

 

モヤモヤの理由その1

バービーとフェミニズムはそもそも相性が良くない

私は、堀越英美さんの著書「女の子は本当にピンクが好きなのか」を以前に読んでいた。そこでは、90年代に「(女の子だから)数学が苦手」と喋るバービー人形が発売された時、「このバービーは性別ステレオタイプを助長させる」としてフェミニストたちから抗議を受けた事があると書いてあった。これについては、マテル社は批判に対応し、改善したそうだが、それでもバービーのように「セクシーで理想化された容姿の女性像」で遊ぶ事が、女の子自身がセクシーな見た目である事を重要視したり、痩身願望が芽生えたりという、ルッキズムに通じる感性が育ちやすいのでは(大意)というような事も書いてあった。

 

『バービー』の映画の中でも、グロリアの娘サーシャに、バービーは時代遅れであるような事を言われていたと記憶するが、「痩身の金髪白人女性」は、分かりやすいステレオタイプの美人にはなっても、全ての女性をエンパワメントする存在とは言い難い所がある。もちろん、映画内には多種多様なバービーを登場させてはいるが、主役はオリジナルバービーなのだから「バービーってフェミニズムの映画だよね」と言ってしまうのは、ちょっと単純すぎ、宣伝を鵜呑みにしすぎかな、と思ったりする。

 

実際、映画の中で女性を勇気づけるのは、アメリカ・フェレーラ演じるグロリアが担当していた(ケンに支配されたバービーたちの洗脳を解くシーン)。アメリカ・フェレーラはドラマ「アグリー・ベティ」の主役が有名だが、タイトルの意味は「醜いベティ」。メガネで癖っ毛、歯列矯正器具をはめたぽっちゃり体型の女の子を演じたフェレーラは、モデル体型のおしゃれな女性にバカにされても絶対にめげない努力家。バービーとは逆のタイプだから、配役されたのだろうと思う。

 

モヤモヤの理由その2

ストーリーが今ひとつ分かりにくい

『バービー』の類似作品として、私が真っ先に思いついたのは、どちらもウィル・フェレルが出演していた『LEGO®️ムービー』と『主人公は僕だった』である。前者はLEGOワールドで働くLEGOブロックで出来た人形が世界を救う話で、LEGOワールドと人間の世界の移行がスムーズであった。後者の『主人公は僕だった』は、ある日、自分を作った作者の声が聞こえてきて、実は自分は創作物の登場人物だったと気づく話。その作者が自分(主人公)を殺そうとする声が聞こえてきて、それに抗うため、主人公は今まで取らなかったような行動をとる。後者はそこまで有名な作品ではないが、突然に「死」を意識する点や、今いる自分の世界は現実ではない、という点が『バービー』に似ていると感じた。

 

『バービー』の導入部は、ある日突然バービーが、人形の持ち主の想念にシンクロするというもの。生命を持たない人形であるバービーには本来持ち得ない考え、仏教でいう所の「老病死苦」「死」と言う概念をキャッチしてしまった。この状況をただすには、人間界に行き、持ち主をポジティブにする事が必要だ。バービーはバービーランドを1人で出発するが、ボーイフレンドのケンが勝手にくっついてきた。

バービーが人間界にたどり着くと、そこは、バービーランドの女性上位世界とは逆の世界だった。イケてる白人女性であるバービーは、すれ違う男達から、極端に性的な目で見られたり、野次を飛ばされる。また、バービーランドではケンの立場は「& ケン」の添え物だったが、人間界では白人男性というだけで尊敬される(ように見える)。

 

バービーが自分の持ち主を探す旅と、ケンが自我に目覚めてバービーランドを作り変える話が同時進行するが、後者の話は分かりやすいものの、前者は持ち主を探す手がかりとか動機が微妙で、ちょっとドラマとしては作りが弱いかなぁ、と。

 

モヤモヤの理由その3

バービーの選択とラストシーンの解釈

バービーは何故、最後に人間になる事を選んだのか、これは作品の中で明確に答えが描かれていないと思う。「バービーはどうするの?」とみんなに質問され「人間になる」事を選んでいたが、彼女の理想の楽園である「バービーランド」に戻らなかった理由は、映画本編には描かれていないと感じた。

しかし、明言はされていなかったが「人間の現実を知ってしまった為、元の楽園へは戻れない」と決断したようには見えた。つまり知恵の実をかじってしまった為、裸ではいられなくなったアダムとイブの「失楽園」のような理由である。なぜそう思うかと言うと、バービーの創造主である初代社長のルース・ハンドラーが出てきたから。アメリカ人にとって聖書は基本であるし、また「神は自分に似せてアダムを作った」とも言う。理由は曖昧だが、なんだか目覚めてしまったバービーは、ケンや仲間達をおいて、自主的に楽園を出るのである。

また、私はピンとこなかったが、人間界で出会ったベンチの老女を見て「美しい」とバービーが泣いていたシーンがあった。あれもおそらくは「バービーが人間になる理由」のひとつなのだろうと思う。多分「若くて美しい」以外の価値観を知った、と言う意味ではないかと。

 

そしてラストシーン、ビルケンシュトックのサンダルを履いたバービー(ペタンコ足になる=人形ではなくなった)が意気揚々と向かうのは「婦人科」である。これはバービーランドと人間世界へのドライブ中にかかる、インディゴガールズの挿入歌にあわせたギャグである(サビの部分「And I went to the doctor」)。それと同時に、工事現場で野次られた時に「自分もケンも人形だから性器がない(ツルペタである)」と答えた事にも呼応していると思う。人形のバービーは性的な存在ではないから、ケンとの恋愛もやんわりと拒否していたのだろう(性的欲求そのものがなさそう)。

しかし、人間になったと言う事は、現在はツルペタではなく性器も持っている筈であり、人間ならではの「病老死苦」を受け入れる事になる。だから女性として自分の体をちゃんと知るために「婦人科」へ行ったのだと思う。あのシーンは「リプロダクティブヘルスについての意識が高い」という描写であり、また「本当に人間になりました」という描写なのだと思う。

 

www.youtube.com↑ 劇中で3回流れてました。

 

しかし、この「婦人科」について深読みする人たち(主に男性)が一定数いるようで、冒頭の『2001年宇宙の旅』のパロディであるスターチャイルド(胎児)と婦人科をくっつけて「バービーが妊娠した」とか「反出生主義に対する嫌味である」とか、一足飛びに妊娠出産に結びつけている人が散見されたが、そんな深い意味は込められていないと思う。映画評論の読みすぎ、ネットの見過ぎ、解釈をこねくり回しすぎではないのか、と。

 

以上、モヤモヤの理由を長々と書きつらねたが、面白かった事、気になった事について書こうと思う。

 

面白かった事、気になった事1

アラン役のマイケル・セラのセリフ「インシンクはみんなアランだよ」

インシンク」とはジャスティン・ティンバーレイクがいたボーイズグループで、2000年代に人気だった。この「インシンクはみんなアランだよ」、オリジナルのセリフでは「NSYNC? All Allans, and no one noticed」と言っており、「誰も気づいてないけど、インシンクはみんなアランさ」が正確。インシンクには、解散後にゲイをカミングアウトしたメンバーがいるので、おそらくアランがゲイっぽいキャラクターであることから派生して、「インシンクは1人だけじゃなく、みんなアラン(ゲイ)だよ」と言うギャグを書いたのではないかと思う。

 

しかし、本当に重要なのはインシンクが全員ゲイかどうかではなく、インシンクジャスティン・ティンバーレイクライアン・ゴズリングディズニーチャンネル出身で、しかも同期である、と言う事である(ブリトニー・スピアーズクリスティーナ・アギレラも同期らしい)。つまり、ライアン・ゴズリングが『バービー』で見せた本格的な歌と踊りは、ディズニーチャンネルで鍛え上げられた賜物なのだ。頑張りすぎてて面白かったけど、なんだかバービーの存在感が、かすんだ気がしないでもない。

 

インシンクネタで、もうひとつ面白いのは、彼らの「It's Gonna Be Me」というMV。箱に入ったインシンク人形が人形売り場に並べられているシーンから始まり、途中にグラマーなバービーっぽい人形達と遊んでいる箇所もある。このMVの冒頭に薄く流れているインシンクの別のヒット曲「Bye Bye Bye」のMVと内容が繋がっており、どちらも名品。

 

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面白かった事、気になった事2

学校のシーンに出てきたコメディエンヌと妊婦バービー

バービーが人間界で最初に行った学校シーン、ここで学校にいる保護者役としてブライズメイズ 史上最悪のウェディングプランの脚本家(本編に出演もしてる)アニー・マモローがチラッと出演していた。『ブライズメイズ』は大ヒットし、コメディ映画には珍しくアカデミー脚本賞にノミネートされている、女性による女性の映画の大傑作である。『バービー』では、アニー・マモローはちょっとだけ映って、その後出てこなかったので、話の流れでカットされたのかもしれないが、IMDBをみると、キャストにいるので、私の見間違いではないと思う。

アニー・マモローは『ブライズメイズ』の主役を演じたクリステン・ウィグ大親友で、ウィグと同じグラウンドリングスというスケッチコメディ劇団の卒業生。最近では、クリステンとのW主演映画バーブ&スター ヴィスタ・デル・マールへ行く』や、『ブライズメイズ』のゲスな色男ジョン・ハムが主演した『フレッチ/死体のいる迷路』などに出演している。彼女がコメディエンヌとして面白いのかどうか、私はまだ正直ピンとこないが、『ブライズメイズ』の脚本を書いた、というこの一点だけで、リスペクトの対象である。

 

また、同じ学校のシーンで、ケンと喋るぽっちゃりした女性がいたが(確か時刻を聞いていた)この女性に見覚えがあったので、調べてみると、SNLに出ていたローレン・ホルトというコメディエンヌだった。ただ、彼女はSNLで目立った活躍をする事なく1シーズンで去っていたので、名前までは覚えていなかった。ここ数年のSNLは正直、レギュラーメンバーが多すぎて渋滞しており、新人が活躍する場が少なかったと思うので、むべなるかな、という気持ちになる。

 

それと、コメディエンヌではないが、気になるのは、妊婦のバービー役を演じていたエメラルド・フェネル。フェネルは、大傑作『プロミシング・ヤング・ウーマン』の脚本と監督をした女性。『プロミシング・ヤング・ウーマン』は、純粋なコメディ映画ではないが、『バービー』の世界とある意味、接点がある。

まず、バービーが人間世界に出てきた時、工事現場の親父に野次られるシーンが『プロミシング・ヤング・ウーマン』と似ているのは、誰もが気づく事だと思う。それ以外の共通点は、ゴズリングと同じディズニーチャンネル出身のブリトニー・スピアーズの曲「Toxic」が流れる事、マイケル・セラ『スーパーバッド 童貞ウォーズ』で共演したクリストファー・ミンツ・プラッセがナンパ男として出演している事、ウィル・フェレルSNLで共演していたモリー・シャノンが友達の母親役で出演している事など。ちなみに、モリーウィル・フェレルは『スーパースター 爆笑スター誕生計画』というSNLのスケッチから派生したコメディ映画のW主演もしている。

また『プロミシング・ヤング・ウーマン』は公開当時に「キャリー・マリガンではなく本作のプロデューサーであるマーゴット・ロビーが演じるべきだった」と言うレビュー記事がVariety誌に出た事があり、マリガン本人が憤慨して反論した、と言うゴシップもあった(このレビューを書いた人は、マリガンの派手な看護婦コスプレからハーレイ・クインを想起したのかもしれないが、ポイントがズレてる気がする)。

 

いずれも小ネタではあるが、『プロミシング・ヤング・ウーマン』も『ブライズメイズ』もベクトルは違えど、女性が製作に関わった女性による傑作映画なので、グレタ・ガーウィグのリスペクトのあらわれなのではないかと思う。

 

 

長々と書いたが、バービーよりもケンの苦悩の方が分かりやすく、バービーの選択がイマイチ分かりづらいと言う、作品上の欠点はあるものの、目に楽しく、ギャグは下らなく、ダンスは面白く、と映画館で観て満足できる作品ではあった(なんか偉そう)。ケンのライバル役、シム・リウの強気な表情も非常に良かったです。

ネトフリ「ワム!」面白かったです

ハヤブサ消防団」のおかげでネトフリに何度目かの再加入しまして、

何気なく「ワム!」のドキュメンタリーを観ましたが、

非常に面白かったです。

 

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ワム!は80年代、日本でもCMに起用されたり、

日本公演も行われていて、人気がありました。

wikiによると「ケアレス・ウィスパー」は、西城秀樹郷ひろみによる

日本語のカバーバージョンが、発売とほぼ同時期に作られてたようで、

日本でのプロモーションにも力が入ってたんですね。

 

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↑84年のマクセルのCM。WHAM!公式YOUTUBEチャンネルにあがっております。

 

 

私は、ヒット曲については知ってましたが、

彼らの背景については何も知らなかったので、

このドキュメンタリー、凄く面白かったです。

 

ワム!の2人は幼なじみ。ジョージ・マイケルが11歳、

アンドリュー・リッジリーが12歳の時に知り合い、

出会った当時は、内気なジョージを、陽気なアンドリューが

引っ張ってあげるような関係性だったようです。

 

ワム!は、19歳でインディーズデビューし、

活動期間は4年ほど、人気絶頂で解散します。

短いながらも華々しいワム!の活動の軌跡。

勢いに乗って成功していく若者2人の姿が、

当時の映像や、アンドリューの母親がまとめていた

スクラップブックを元に映像化されていくのですが

80年代の映像のアナログ感と、ワム!の楽曲のポップさ、

2人のアイドル的な魅力、諸々が合わさって、楽しさと

切なさのある、非常に面白いドキュメンタリーでした。

 

解散については、アンドリューとジョージが仲間割れした

とかではなく、アンドリューの方が音楽活動全般に

ある種の見切りをつけた感じに見えましたね。

 

 

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ワム!のデビュー曲「Wham Rap!」言われてみれば、確かにRap。

 

 

 

ワム!のドキュメンタリーついでと言っては何ですが、

ワム!に関連して思いだす映画があります。

 

ひとつ目はそのものズバリ、2019年に作られた映画

ラスト・クリスマス」。

英国女優のエマ・トンプソンが、ジョージ・マイケル

楽曲群に触発されて製作した作品で、

コメディ映画の得意なポール・フェイグが監督した映画です。

主人公のケイトはジョージ・マイケルを崇拝する歌手で、

彼女のバイト先がクリスマスショップという設定になります。

 

予告の時点で、最後が予測できると映画公開当時、ネットが荒れた

記憶がありますが、ちょっと不思議な映画で嫌いじゃないです。

「クリスマスの奇跡」系の映画ですね。

ちなみに、私がこの映画を観た最初の感想は

「このオチ……ダジャレじゃないか!」というものでした。

 

ワム!」ドキュメンタリーの最後で「ラスト・クリスマス

2020年に英国チャートのN0.1を取った」と字幕が出てきましたが、

この映画公開の翌年なので、直接の関係はなさそうです。

(英語のwikiによると「ラスト・クリスマス」は、2019年に英国で

最も売れたビニールシングルだそうですが)

 

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もうひとつは、ヒュー・グラントドリュー・バリモアが主演した

ロマンチック・コメディ「ラブソングができるまで」。

ヒュー・グラントが80年代に人気だったアイドルバンドの

落ちぶれたスターを演じるのですが、これがモロに

「じゃない方のスター」つまり、アンドリューを

思い出させる役柄で。

ヒューの役はキーボーディストなので、

プロモビデオは、ワム!と言うよりa-haっぽいですが、

何かとお尻をふるところは、ジョージ・マイケルっぽいです。

軽いタッチのコメディで、楽しい作品です。

 

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オマケとして、映画そのものはワム!と関係ありませんが、

コメディ映画好きとしては忘れてはならない「ズーランダー」。

通称「オレンジ・モカ・フラペチーノ」シーンは、記憶に残る名場面でした。

サムネに出ている白人男性は、のちにドラマ「ビッグ・リトル・ライズ」で

エミー賞をとるアレクサンダー・スカルズガルドさんです。人に歴史あり。

 

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さらに余談になりますが、ワム!のドキュメンタリーを観た後に、

最近のアンドリューについて、検索して見つけた記事があります。

少し前に、アンドリューがワム!の伝記を書いたそうで、当時のジョージに

ついて下記のように書いていたのを読み、ちょっと笑ってしまいました。

言われてみれば、ダイアナ妃も結構、逆毛を立ててた気がします。

 

以下、記事からの引用*******

「ジョージは自分の外見や体重、セルフイメージに苦しんでいた」そうだ。ヘアスタイルを異様なほど気にして「ブリーチしたり、逆毛を立てたり、ブロウドライをやりすぎてタブロイド紙に載った写真を見た知り合いがダイアナ妃と見間違えた」こともあった。

www.vogue.co.jp

 

 

最後に、2020年にワム!の日本独自のベスト盤が発売されたのですが、

その宣伝も兼ねた記事が、発売元のソニーミュージック

エンタメサイトに載っていました。

 

その記事によると、ワム!は大きく括ると、黒人音楽に

影響を受けた白人のグループ、つまり「ブルーアイドソウル」に

近いんだけど、その枠に収まらない唯一無二のポップさがある、

と言う話で、非常に分かりやすかったです。

 

ネトフリのドキュメンタリーでも

ワム!は、中年になる事もなく、

純粋で理想的な若者代表であり続ける」と言うような

セリフがありましたが、この記事の最後、

「ジョージとアンドリューの青春の時間が

真空パックされてるのがワム!」と言うのは、

まさにドンピシャだと思いました。

 

cocotame.jp

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ドラマ「ハヤブサ消防団」の横溝正史っぽさについて

今期のドラマ「ハヤブサ消防団」が非常に面白かったです。

池井戸潤さんの小説もドラマもどちらも触れた事がなく、

池井戸作品にミステリーのイメージが無かったので、

最初はそんなに真剣に観てなかったのですが、

途中からどんどん引き込まれていき、

最終回前にはネトフリに加入。過去回を繰り返し視聴して、

最終回に備える、と言うハマり具合でした。

 

 

中村倫也演じるミステリ作家の三馬太郎が、

東京から父親の故郷のハヤブサ地区に移住する。

そこで放火と殺人事件が起きると言うのが物語の始まり。

このミステリ作家の三馬太郎、明智小五郎賞を受賞したと言う設定。

エピソード3で、作品を褒められた三馬太郎のセリフに

「横溝先生の足元にも及びません」と言うものがありました。

 

言われてみれば、このドラマ、横溝正史の映像化作品を

参考にしていると思われる部分がありました。

私が子供の頃、横溝正史の小説や金田一映画は大流行してまして、

私も小説はいくつか読んだりしてました。

映画やドラマはテレビで観ていたと思います。

ファンと言えるほどではありませんが、ある程度の知識は

ありますので、ドラマ「ハヤブサ消防団」の横溝正史っぽさについて

書いておきたいな、と思いました。

 

 

(1)外見が怪しい謎の登場人物がいる

野々山映子。白髪で顔が半分くらい隠れており、

どうも言葉がうまく発せられないらしい。顔に傷もある?

横溝正史の作品にはせむしの男や、戦争で傷を負った傷痍軍人

「祟りじゃ」と人を脅かす濃茶の尼と言った、

外見にインパクトのあるキャラクターが出てきます。

平成には消えた「昭和の怪奇色」と言う感じです。

 

(2)古いアルバムの中にある写真がヒントになる

三馬家にあった山原展子の写真。

→「女王蜂」と言う作品の中で、旅芸人一座の写真が

謎の解明に使われていました。

 

(3)わらべ唄

野々山映子が口ずさむシーン、山原展子の子供時代の回想シーン。

→「悪魔の手毬唄」と言う作品がありました。

手毬唄や俳句に見立てた殺人事件、と言うのは横溝作品に

よく出てくる印象がありますね。

 

(4)過去の因縁が現在の事件のきっかけになる

和尚の腹違いの妹である、山原展子がイジメられていた事など。

→「犬神家の一族」犬神家の三姉妹が、妾の青沼菊乃に

壮絶なイジメをすると言うシーンがあります。

 

(5)中年俳優が若い時の姿も演じる

エピソード2で、宮原郁夫と山原賢作の学生時代の喧嘩シーンを

現在アラ還の橋本じゅん生瀬勝久が演じている。

また、エピソード9では、麿赤兒もヅラを着用して、

30年以上、前の姿を演じていた。

→上記(4)に書いた「犬神家の一族」で三姉妹がイジメるシーンは

高峰三枝子三條美紀草笛光子が白塗りメイクをして、

若い頃を演じていました。

また、横溝正史の作品ではなく、横溝正史賞を受賞した

「この子の七つのお祝いに」と言うミステリ作品では、

映画化の際、40代の岩下志麻さんがセーラー服を着て

10代を演じたと言うのも有名な話です。

 

とりあえず思いつくのは、以上になります。

原作は未読で、ドラマと小説は結構違うらしいので、

ドラマ化の際の脚色で追加された部分が多いのでは、と想像します。

いつか読んでみようと思います。

 

最後に、余談となりますが、金田一シリーズの映像化と言えば、

「よ〜し、わかった!」と断定しながら間違った推理をする警部がいて、

コメディリリーフとして人気があります。

ハヤブサ消防団」では山本耕史さん演じる編集者、中山田洋が

飄々とした、コメディリリーフポジションで、面白かったです。

 

山本耕史さんと言えば、植木等を演じたNHKのドラマがとても

良かったですね。外見は似てないのに、発声が似ていて、

物凄く上手でした。素晴らしかったです。

三馬と中山田のコンビで事件を解決するミステリーシリーズとか

あったら、面白そうだなぁ、観たいなぁ、と思います。

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バチェラーシーズン5 観終わりました

ネタバレ感想です。

 

今回、長谷川さんは、名バチェラーか迷バチェラーかと言う

キャッチコピーがついてましたが、

私からすると、長谷川さんはバチェラーでは無かったなぁ、と。

何故なら「逆玉」を選んだので。

やっぱりバチェロレッテだな、この人は。

 

大内さんといる時の「オラオラ」感が、長谷川さんに

似合ってない気がして苦手だったので、

西山さんと一緒にいる時の空気感の方が好きでした。

 

大内さんは可愛いし、男性に経済力を求めないし、

長谷川さんを上手に気分良くさせるワザを持っている

(意図的ではなくとも)ので、長谷川さんが

最後に大内さんを選ぶのは分かるんですけどね。

長谷川さんにとってメリットしかないので。

 

でも、大内さんが「長谷川さん大好き」と言って泣けば泣くほど、

私の中で(長谷川さんってそこまでイイ男ではないのでは…?)

と思ってしまうのです。当人同士が納得してれば

外野がどうこう言う事ではないのですが。

大内さんが感激してたメキシコ最後のデートも、

別に長谷川さんが自腹で用意した訳じゃなくて、

番組がお膳立てしてくれた訳ですし。

 

 

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↑余談ですが、シーズン4のシンディさんが「大内さんは自分の知り合いで、

推しメンだけど、最後まで残らないと思う」って言ってる動画がありました。

(動画4分40秒くらい)

シンディさんが、大内さんのモノマネもしていて、可愛い。

 

エピソード8の座談会、女子メンバーの中で「腹黒い人」とか

「性格が良い人」とかアンケートをとってましたが、

ラスト3人以外の参加者で、絵になるデートシーンとか、

素敵な場面が撮れてなかったので、尺を埋める為に

ああなったのかなぁ、と思ったりしています。

 

西山さんは「バチェラー」視聴者のプロスポーツ選手に

見初められるとか、別の方法で似合う人を見つけて欲しいですね。

「テラハ」は八村塁選手がファンだって言ってましたし。

温泉旅館、似合ってたな〜 西山さん。

 

長谷川さんのお母さん、エピソード10の座談会で

西山さんに声かけていて、素敵でした。

自分の息子が、以前に最後に落とされた経験があるので、

リアリティショーの残酷さを感じてるのかもですね。

普通はどっちか落とす前提で、食事会なんてしないですから。

自然体の西山さん、最後まで非常に好印象でした。

バチェラー シーズン5 実家訪問の感想

バチェラー・ジャパン シーズン5 実家訪問の感想です。

 

いやぁ〜竹下さん、落ちちゃいましたね。

前回の感想で「竹下さんのガチ感が苦手」と書きましたが、

アレは「ガチなので、落とすなら早い方が傷が浅いのでは」

と言う意味だったんですが、実際に竹下さんが

落ちたら、なんだか非常に哀しかったです。

 

なんで哀しかったかって? だって竹下さんは

「尊敬できる」し「考え方も似てる」んですよ。

なのに「焼肉の焼き方で、この人との先々が見える(大意)」

とか言う、うっす〜いコメントの女性に負けてた事が、

非常に哀しかった。大内さんが悪い訳じゃないんですが。

 

竹下さんには、難病と言う大きいハンデがあり、

それを早めにカミングアウトしていて、

他の参加者よりも非常に不利な訳です。

どうせ落とすんだったら、実家訪問の前でも

良かったのになぁと思いますが、仕方ないですね。

 

3人の実家訪問、本人抜きで家族とだけ話したシーンが

竹下さんにはなく、友達とのシーンが入っていたのは、

竹下さんに配慮していたのかな、と思いました。

ご家族も素敵でしたし、残念すぎました。

 

私は最初から西山さん推しなんですが、

今回の砂風呂デートも会話が良かったですね。

「モテたかった〜」とか「腹たつ〜」とか

ごくごく普通の会話で、対等な感じがして。

西山さんもスポーツに打ち込んだ経験があり

感性が似ていて、一緒にいて楽なんじゃないかな。

 

大内さんとは正直、話があってるようには見えず。

なんと言ってもお母さんから「あの子はオンオフが激しいところがある」

と言われて、長谷川さんがピンと来てなかった事。

色々理屈つけてましたけど、長谷川さんは絶対にまだ

「大内さんのオフ」を見た事ないと思います。

なんせバチェラーの旅でしか知らない訳なので。

 

長谷川さんは、バチェラーとして、

大内さんに好きになってもらうように頑張っていて、

大内さんも、接客業の経験から自然と出てくるテクニックが

見える感じがして、2人ともまだ「演じてる」感じがあるかなぁ、と。

距離は縮まっていても、お互い理解し合えてる感じは

まだ、あんまり無いかなぁ、と。

 

最終予想ですが、長谷川さんがすぐ結婚して子供を作りたい、

とかだったら、西山さんかな。

「バチェロレッテ」の時と同じく、長谷川さんが

女性に経済力を求めてるなら、大内さんかなぁ、と。

私は西山さん推しです。

 

エピソード8、ストールンローズの裏側などみましたが、

周さんの女子人気が高い事と、月田さんがお上品、と言う事が

印象に残りました。

ストールンローズ会議、2時間やってたのはキツイ。

「最後まで残りたい!」と言う強い意思を、月田さん自身

持ってなかったんでしょうね。仕方ないです。

「バチェラー」シーズン5のストールンローズについて

今まで、「バチェロレッテ」の1、2で使われた

ストールンローズが、初めて「バチェラー」で使われましたね。

 

ストールンローズとは、バチェラーと他の参加者とのデートに「割り込んで」

バチェラーにバラを渡す、ジョーカー的な役割のある作戦です。

一瞬で脱落のリスクもありますが、勇気を認められて

アピールをする事が出来るので、一発逆転を狙いたい人は

使う事を推奨されたりします。

 

今回、ストールンローズを使うかどうか、

ローズを使いたい月田さんと竹下さんの2人だけではなく、

その場にいた全員で、会議をしていました。

月田さんは「2ショットデートをした事がない」

竹下さんは「迷惑をかけたお礼をしたい」と言うのが

大体の理由でしたが、結局、熱量の差なのか、

竹下さんがローズを使う事になりました。

 

この結果がネット上では「女子が集団で月田さんをいじめてる」

「月田さんはちゃんと行きたい理由を言っていた」

「竹下さんの理由が意味不明」など、

プチ炎上していたようでした。

 

私は、「出演者が悪く言われる時(=不自然でモヤモヤする時)は

スタッフの指示に原因があるのではないか」と思うタイプなので、

改めて、過去のストールンローズ会議を見返してみました。

 

「バチェロレッテ」1の時は、

榿澤さんと、マラカイさんと、スーツの牧野さんの

3人で「ローズを誰が使うか」を相談していました。

それを見ていて感じたのは、

「ローズを使いたい人同士で交渉をしてる」

「ローズを使いたい理由よりも、パッションが決め手かな」

と言うところです。

玉砕した榿澤さん、面白かったですね。名シーンでした。

 

「バチェロレッテ」2の時は、

プランニングデートに出かけた3名以外の、

マクファーさん、長谷川さん、中道さん、美留町さんの

4人でまず話しあっていました。

次の日、2ショットに出かけた中道さんのデートを

略奪する為、残った6人で相談をしていました。

 

6人の内、ローズを使いたい人は阿部さん、長谷川さん、マクファーさんの3人。

印象的なのは、マクファーさんが「長谷川さんが行くなら、俺が行く」

と言い出した点。

阿部さん、長谷川さんは、マクファーさんの押しの強い性格に負けて

ひいた、と言う雰囲気でしたし、他のメンバーは、

ほとんど口を挟んでいませんでした。

余談ですが、この時の長谷川さん、譲り方がめっちゃカッコ悪かったです。

負けおしみっぼいなーと思いました。

 

で、今回のストールンローズ、ポイントその1としては、

月田さんと竹下さん以外に、ローズを使いたい人がいなかった。

輿水さんみたいな強い人だったら、竹下さんとも

戦えると思いますが、月田さんは性格的に分が悪かった。

 

ポイントその2は、今までの会議も「ローズを使いたい人は

他の使いたい人を説得する」と言う体で、使いたい理由よりも、

どれだけ気合が入っているかを示さないと残れない、と言う印象があった。

「もしここで帰る事になっても自分は行く」と言う決意ですね。

 

で、月田さんと竹下さんが2人だけで話し合うと、竹下さんが勝つのが

目に見えてる訳です。試合にならない。

竹下さんは口も達者だし、ガチ恋してる感じ。

一方の月田さんは、自己紹介動画の時からですが、

余裕を見せたいタイプ。客観的とも違って、

観察者、傍観者気質なのかな〜と。

 

さらに、月田さんの非常にマズイ点が、第一話のカクテルパーティで

バチェラーから話しかけられた時に「私はいいので、他の子に」と

譲ってるシーンがありました。

 

長谷川さんはのんきに「不思議な人だなぁ〜」とか

コメントしてましたが、スタッフや参加者からしたら

「やる気がないなら今すぐ落ちろ!」と思われても仕方ない人なのです。

 

でまぁ、月田さんと竹下さんだけで話し合うと、月田さんが絶対負けるので、

他のメンバーも入れて会議をした結果、最後に

月田さんは「竹下さんの言った事に反論できない」と言いました。

事実上の敗北宣言です。

 

その後、坂東さんが来てから「2人の時間が欲しい」と泣きましたが、

尾崎さんは頭の回転も早いし、自分の意思も目標もはっきりしてる

タイプだから、あそこで悪者になって、ジャッジをしてくれた

お陰で、一応、決着がついた訳です。

 

月田さんはどうすれば勝てたか、を考えると

やはり「理由でも理屈でもなく、覚悟をみせる」事。

「竹下さんに行って欲しくない」でも

「過去、自分が頑張らなかったから後悔してる」でも

なんでもよくて、結局、気合いとか覇気ですよね。

重要なのは、ミッション! パッション! ハイテンション!です。

 

過去のストールンローズ会議でも、

結局は「強気のやつが勝ち、弱気がひく」だったので

(前者はマラカイ、ノッキー、マクファー、

後者は牧野、阿部、長谷川)

他のメンバーは、月田さんに行って欲しいけど、

そこは「月田さん自身で竹下さんを潰してくれ」

と思ってたんじゃないかなぁ。

 

竹下さんが引けば良いのに、と思う人はいるでしょうが、

リアリティショーですし、尾崎さんがジャッジしてくれた通り、

月田さんは「反論できない」と口にしたので、負けた訳です。

 

そんな修羅場があったとは、つゆ知らないバチェラーは

その回で、月田さんを落とす訳ですが、

月田さんは泣きながら、長谷川さんに抱きついていました。

それを見た私は「月田さんて、偉い人とか強い人に

可哀想な自分をアピールするタイプなのかな」と思ってしまいました。

ストールンローズ会議終了後に泣いたのも、坂東さんへのアピールに

見えちゃっていたので。

 

なんかこう、月田さんからは、「末っ子で甘えん坊、

兄弟喧嘩をしてもいつも勝てないから、最後は

親に泣いたり甘えたりして、助けてもらう癖がついてる子」

そんな感じがしました。

竹下さんは、逆境をはねのけて生きてる人なので、

勝ち目なかったなぁ、って感じですね。

 

大勢で詰めてる図に見えたかもしれないですが、

バチェラーと言うルールのあるゲームの中で、

参加者はみんな、フェアに戦ってたのではないかと、

思う次第であります。

今度の配信ではストールンローズ会議の裏側が

見れそうなので、楽しみです。