アメリカン・コメディ好きの部屋

アメリカのコメディとコメディアンが好きです。気が向いた時に更新します。

『ラ・ラ・ランド』公開記念! エマ・ストーンに恋した男の物語 後編

前回までのあらすじ 『ラブ・アゲイン』を観て、エマ・ストーンに恋をしたジム・キャリーは、エマへの愛を語るキモいビデオレターをネットに投稿する。全世界がドン引きしたその行為の裏には、それなりに深い理由があって…… というようなお話。

この先の記事は、前編を読んでからお読み下さい。  

makarena3.hatenablog.com

 

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さて、それから約1年後、2012年の6月3日に放送されたMTVムービーアワードで、エマ・ストーンは、その年に新しく設立された「MTVトレイルブレイザー(先駆者)賞」を受賞する。その際、エマの過去作の共演者達が彼女の素晴らしさを讃えるビデオが流された。

 

 


Emma Stone receiving an MTV Trailblazer Award

 

vimeoには画質が良い動画がアップされているが、埋め込むと重いようなので、リンク先だけ張っておく事にする。

Emma Stones Trail Blazer Award on Vimeo

 

 

出演者は、スティーブ・カレル(『ラブ・アゲイン』)、ミラ・クニス(『ステイ・フレンズ』)、オクタヴィア・スペンサー(『ヘルブ ~心がつなぐストーリー~』)、アナ・ファリス(『キューティ・バニー』)、ジェイソン・サダイキス(『ROCKER 40歳のロック☆デビュー』)と言ったそうそうたる面々。

 

最初は、みな真面目に褒めていたが、アナ・ファリスが「シャロン・ストーンって最高の女優よね」「エマ・ストーン? 誰それ?」とボケたあたりから様子がおかしくなる。そして、エマとは共演した事のないジム・キャリーが、例の動画をネタにした内容で、オチ要員として登場し会場の笑いをとったのである。

 

この動画をネットで発見した時、私はホッとした。「これで、ジムの面目が保たれた」と。捨てる神あれば、拾う神あり。MTVのスタッフはジムのダダすべりを挽回するチャンスを与えてくれたのだ。アカデミーには嫌われていても、MTVには好かれているジム・キャリー。今までに何度も賞をとっている。

『エースにおまかせ!』や『トゥルーマン・ショウ』でベストパフォーマンス賞、『Mr.ダマー』ではベストキス賞、『ケーブルガイ』と『グリンチ』ではベスト悪役賞などなど。もちろん、MTVムービーアワードでは、どれだけ賞をとっても箔付けには全くならないのであるが。

 

さらに、MTVムービーアワードの放送と時期をあわせたであろう、2012年6月18日、エマ・ストーンのインタビューが掲載された「ニューヨークマガジン」が発売された。そこでエマは、ジム・キャリーのビデオに関する諸々の出来事を語っている。

 

www.huffingtonpost.com

 

エマが語る事実関係は以下の通り。

ジム・キャリーの例のビデオが投下された8月24日より少し前の、2011年6月5日、ジェイソン・サダイキスが司会をしたMTVムービーアワードで、エマは『ラブ・アゲイン』の共演者のスティーブ・カレル、ライアン・ゴズリングと一緒に「悪役賞」のプレゼンターとして出演していた。「悪役賞」の次に、音楽ゲストのフー・ファイターズを紹介したのが、ジム・キャリーだった。そのMTVの会場で司会のサダイキスとエマは、ジム・キャリーのそばで立ち話をしていた。SNLのレギュラーだったサダイキスは、同年の1月8日、ジム・キャリーがホストを務めたSNLで共演しており、ジム・キャリーの事を「コメディの天才だ」と褒めたたえていた。そういう出来事があったから、ジム・キャリーのあのビデオを観た時は、もの凄く奇妙だった。もちろん、本当に光栄だったけれど”

 

要約すると、「ジムが自分の事が好きならば、ネットに投稿せずとも、直接話す機会があったのに、その時は気配すらなかった。だからあのビデオを見て、ナニコレと思った」という事である。いやぁ~ホント災難でしたね。

 

ちなみにジェイソン・サダイキスが「コメディの天才だ」と絶賛したという、1月8日に放送されたジム・キャリーのホストの回は高視聴率だったそうで、日本にもニュースが流れて来ていた。

eiga.com

 

 

またその日の放送で、ジム・キャリーとサダイキスが共演したスケッチも、YOUTUBEにあがっているので、是非観て欲しい。モノマネ芸人からスタートしたジム・キャリーの超絶顔芸を活かしたスケッチである。天才。


Psychic Medium - Saturday Night Live

 

 

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一件落着した後のジム・キャリーはと言えば、2013年に『キック・アスジャスティス・フォーエバー』と『俺たちスーパーマジシャン』の2本の出演作品が公開された。後者はスティーブ・カレルが主演し、また製作としても関わっている。

『俺たち~』は興行的には失敗したものの、MTVムービーアワードの件と言い、スティーブ・カレルはおそらくジムに好意的な人物なのだと思われる。思い切りスベったジム・キャリーの事をフォローしてくれたカレルには、ジム・キャリーのいちファンとして、菓子折りを持って御礼を言いたい心境である。

ちなみに『俺たち~』のジム・キャリーはスティーブ・カレルのライバルのマジシャン役。ジム・キャリーらしい稚気を感じさせるキモカッコいい演技で、役柄にハマっていた。

 


The Incredible Burt Wonderstone trailer

 

かたや、その後のエマ・ストーンは、『アメイジングスパイダーマン』シリーズに出演する傍ら、御歳80歳のウッディ・アレンに気に入られ、『マジック・イン・ムーンライト』『教授のおかしな妄想殺人』に続けて主演する。しかし、それぞれ当時の共演相手役の年齢が、コリン・ファースが54歳、ホアキン・フェニックスも41歳で、作品の内容より、エマ・ストーンの「ジジ転がし」の才能の方が印象に残ったのであった。

マジック・イン・ムーンライト』でのコリン・ファースエマ・ストーンのラブシーンを見て、「コリン・ファースがいけるなら、ジム・キャリーにだってチャンスあるよな」と思ったのは私だけかもしれない。

 


映画『マジック・イン・ムーンライト』予告編

 

 

余談の余談であるが、『ラ・ラ・ランド』の天文台のシーンに既視感があるなと思っていたのは、『マジック・イン・ムーンライト』でも天文台に登るシーンがあったからなんですね。今、気がついた。